【リライト】以前子供のミニバスを追いかけていた時の記事をリライトしました。【2021年5月10日】
2009年9月9日投稿
ミニバスケとバスケットボールでは、ゴールリングの高さやボールのサイズも違いますが、なんと言ってもスピードが違います。ですから、同じ土俵で語ることはできないと思いますが、まあそこは素人カメラマンなので、ご容赦を。
ミニバスケの撮影での苦労
さて、自分がミニバスケの撮影(バスケットボールの撮影)で一番苦労するのは、断然【次のプレーの予測】です。体育館の暗さでも照明の色でもフリッカーでもありません。
ボールを中に入れる予測
ミニバスケの撮影に限らず、球技の撮影では、ボールを中に入れるととっても良い写真になります。そしてその為に、プレー中はファインダーでボールを追って、シャッターチャンスを狙います。いえいえ、ファインダーでボールを追いかけていてはとっても追いつかないので、
次のプレーを予測して
パスの受け手をフォーカスしておいて、パスがくるのを待つのです。そして、次のプレーの先回りをします。決してボールを撮影したいわけではないからです。
スピードは段違い
がしかし、バスケットボール素人の自分にそんな芸当ができるはずもありません。ウチのチームだからこそ撮影可能始めて6ヵ月のチビの動きだからこそ撮影可能。なぜなら、中学生の試合を観ていて肉眼でも追いかけられませんでしたから。
ましてや高校生となればその撮影難易度は加速度的に上昇していくでしょう。今後チビのプレーがどんどん上手くなれば、自分のシャッターチャンスは、更に遠のく。
強い意欲
お気に入りの一枚を撮影したいがために、チビの練習を毎回見学に行き、どういう試合をするのか事前に頭の中に入れて、対戦相手を良く理解して、どういう試合展開になりそうなのかを良く考えること。当日現場でどの位置で撮影すれば、望みのカットが撮れるのかを吟味すること。
そして何より、【撮影したいという強い意欲】を持ち続けること。
停止点
ミニバスケの撮影(あるいはバスケットボールの撮影)で一番苦労するのは、次のプレーの予測と書きましたが、それに関連して【停止点】についても知っておく必要があります。
停止点とシャッターチャンス
以前、どこぞの相談コーナーで同様の質問がなされており、ある方が回答なさっておられました。こんな感じだったかと記憶しております(記憶違いなら御免なさい)。
【以下要約】
・どんなスポーツでも、プレーヤーが停止する点があります。
バスケット選手がジャンプすれば、一番高く上がった点(上止点)で一瞬動きが止まります。
バスケット選手がドリブルすれば、パスの際に、相手を確認する際に一瞬動きが止まります。
パスを受ける選手も、パスを送る選手と目が会った瞬間、一瞬だけ動きが止まります。
・スポーツ選手の一瞬の停止点が何処なのか、バスケットボールの動作でどの瞬間に停止点があるのかを研究することが、良い写真を撮る上で一番重要です。
【要約ここまで】
これとボールの動きを予測してジャスピンの良写真を量産しましょう。
でもパサーもシューターもなかなか停まりませんが、ミニバスならまだなんとか。
体育館は暗い
体育館での撮影は、この暗さ対策から始まります。
考えることは、
・照明の種類
・暗さ
・撮影場所
掌中におさめた体育館なら、頭の中でシミュレートできますが、初めての体育館では、そこを押さえることから始まります。幸い朝一の第一試合でもその前の練習時間でこの対策は取れます。
が、そうは言っても初めての体育館内に入るときは、
『明るい!』
『オレンジの照明が無い!』
ことを願いつつ入ります。
照明の種類
一枚、AWBでテスト撮影してみましょう。一面オレンジ色ですか?。
体育館での撮影は窓や照明の返し(床)が逆光になったり、背景が暗かったり明るかったりでAvモードなどの自動露出では露出が不安定になります。ミニバスの試合では、暗幕を閉めるとはいえ、換気窓は開いています(!)。そして、テスト撮影の結果は、一面オレンジ色ですか?。
オレンジ一面であってもなくても、割り切って、「RAW」で撮影しましょう。測光モードは、「スポット測光」で。
暗さ
・欲しいシャッタースピード(SS)
・譲れるF値
・譲れるISO値
この3つは、相互補完のような動きをします。
SSを短く撮りたければ(被写体ブレは少なくなります)、F値は小さく、ISO値は大きくなります。
F値を大きく撮りたければ(被写界深度は深くなります)、SSは長く、ISO値は大きくなります。
ISO値を小さく撮りたければ(ノイズが減ります)、SSは長く、F値は小さくなります。
ノイズを我慢できるISO値から決定。大抵は、ISO値1600に設定して調整を始めます。次に持てる機材の中から、一番使い易いレンズを設置し、F値開放に設定して、試し撮り。
ここでSS値をチェック。1/250~が出ていれば、OK。欲を言えば1/320。1/400以上でていれば、ISO値やF値を調整しても良いかも知れません。逆にSSが稼げない場合などは、明るいレンズと交換したりの調整が必要になります。
自分の場合は、
- 大口径レンズ
- 絞り優先Avモード
- SS:1/320
- F値:2.8
- ISO:1600
大抵の場合、ISO値から決定:1600。これ以上(3200とか)ではノイズの心配が先にありました。続いて、F値:2.8。カミソリのような薄いピント域ですが、絞ればSSが稼げませんでした。SSは、感度自動設定です。
撮影場所
コートサイドで撮影出来れば良し。大抵は、上の写真のように2階観客席からの撮影となります。
エンドライン後ろから撮影できるなら、85mmか135mm。エンドライン後ろでこれらのレンズが使えると撮影はかなり楽しいです。
試合に熱中してシャッターチャンスを逃しませんように‥‥‥。
2階観客席からなら、200mm以上。で、もっと大きく撮りたいゾ!。サンニッパ欲しいです。
その他
手ブレについては、手ブレするようなSSでは被写体を止めての撮影は無理なので、逆に心配要りません。被写体をビシッと止めて撮影頑張りましょう。
あっ!レンズが重いのは別です。一脚が使えるとよろしいのですが。
あと、もうちょっとSSを稼ぎたい時は、RAW撮影+露出-1/3で稼げます。下げた露出は、DPP現像時持ち上げます。
中学・高校では
最初にも書きましたが、中学・高校ではスピードが違います。試合展開が違います。もう撮影の腕が追い付いていきません。機材に頼りました。
EOS 1D Mark Ⅳ レンズは EF 70-200mm f2.8L IS II USM です。お母さんにはかなり重い編成です。お父さんには、その費用がずしっと重くのしかかります。まあ、ここまで必要かと言われると、そうではないかも知れません。
まとめ
ミニバスの撮影では、次のプレーを予測して、体育館の暗さ対策をして、二度と撮影できないこの一瞬に集中して我が子の雄姿を残してあげましょう。